【有害な感情① 不安、怒り】

 

 

心の傷(トラウマ)を受けるような体験をすると、同時にその際の有害な感情は

いつまでも私たちを苦しめます。 

 

トラウマの記憶は普通の記憶と異なり、何年も何十年たってもすぐに蘇り、

心臓がバクバクしたり、眠れなくなったりとという体の変化にもつながります。 

 

 

いまだ生きた記憶であり、ついさっき起こっていることと同じなのです。

 

トラウマの記憶は未処理の記憶といわれています。

 

それは処理された普通の記憶と異なります。

 

例えば、日常の食事の記憶などはすぐに想い出すのができなくなりますが、

 

好きな人との初デートの食事のような特別な感情を伴った記憶は忘れません。

 

 

 

つまり強い感情を伴った記憶は忘れない(忘れられない)のですね。

 

 

◎不安、怒り 

 

 □眠れない

 □漠然とした不安がある

 □いつもイライラしている

 □リラックスできない、楽しくない

 □自分の感情が分からない、他人に共感できない

 □楽しめない、楽しくない

 □自律神経失調

 □パニック、恐怖症(外出、高所閉所、飛行機など乗り物など)

 □乖離、幻聴

 □高血圧、風邪をひきやすい、高血糖

 

 

 

 

これらは、不安(恐怖)や怒りを抱えている人に多く見られる症状です。

 

◎不安や怒りは強い感情なので、他の感情(嬉しいとか楽しいとかの

 ポジティブな感情)を隠してしまいます。

 

 自分の感情もわからなくなったり、他人の感情にも鈍くなります。

 そのため何を考えているかわからない人、冷たい人と周囲の他人に

 見られています。 

 

◎不安や怒りを抱えているということは、例えるならクマが近くにいる

 のと同じです。

 

 クマが近くに居るのにリラックスすることはできませんし、

 別のことに集中することなどできません。

 

 

 そのために、勉強や仕事に対しても集中できなくなり、本を読んでも

 理解できなくなります。 

 

 

 

◎不安(恐怖)や怒りは、人が動物として生き残るために必要な感情です。

 人が窮地に陥ると闘うか逃げるかという生き残りのシステムが発動

 されます。

 

 

 生き残りのシステムが発動されると交感神経が優位になり、アドレナ

 リンが分泌され、心拍が上昇し血管が収縮し血圧や血糖が高くなります。

 

 眠れなくなるほか、逃げるとか闘う以外の消化機能や生殖機能が低下

 するほか細菌に対する免疫が強化する代わりにウィルスや癌細胞に

 対する免疫力は低下します。

 

 

 これは、猛獣に襲われて失血死したり、傷から雑菌が入ることに対応した

 ものです。

 消化不良や便秘になるなどもおこります。

 

 

恐怖症もパニックも乖離も幻聴も主に前世の恐怖が原因のことがあります。

 

 人は、追い込まれたり切羽詰まると幻聴を訊いたり幻覚を見ることが

 あります。

 

 山や海で遭難された方も自分を助けに来てくれた救助隊の声や姿を

 見たり声を聞いたりするという証言がいくつもあります。

 

 また強い不安は、意識を飛ばして❝ここにいない❞状態になります。

 現実感がなくなったり、ボーっとさせたり、上から自分を見ている、

 現実感が乏しかったり風景がゆがんで見えることもあります。